この記事では、『保険』について学ぶことで、皆さんの大切なお金を守り、副業や投資でお金が増やせるような基盤作りとなるきっかけにしていただければと思います。
- 保険は何のために入るのか?
- 保険を見直すべき3つの理由
- 本当に必要な3つの保険
- 解約しても問題ない8つの保険とその理由
記事の目次
保険は何のために入るのか?
前提として、保険は、起こってしまう確率は低いけれど、遭遇すると生活が困窮してしまうようなトラブルに備えるために加入します。
損失の低いトラブル | 損失の高いトラブル | |
---|---|---|
低確率 | 貯金で備える | 保険で備える |
高確率 | 貯金で備える | 近寄らない |
万が一、想定される損失が小さなトラブルに保険をかけてしまうと、毎月の保険料は支払いが多くなり、家計を圧迫してしまいます。
その結果、貯金で備えにくい家計となり、トラブルに対する不安で加入する保険の数が増えてしまうことになります。
保険を見直すべき3つの理由
ここからは保険の見直しをすべき3つの理由について解説をしていきます。
- 無駄な出費だから
- 大きな固定費削減効果が得られるから
- 生活水準を高められるから
①無駄な出費だから
1つ目の理由は、日本の公的医療保険は非常に充実しているため、民間保険はほとんど必要ないからです。
- 日本国民全員が加入している
- 理念は、「必要最小限・平等」
- 病気やケガの治療費の自己負担額は原則3割
日本は「国民皆保険」で国民全員加入している
国民のみんなが保険に入れるようになったのは1961年です。
◎会社員/公務員…健康保険
◎自営業/フリーランス…国民健康保険
◎高齢者…後期高齢者医療制度
理念は「必要最小限・平等」
健康保険証があれば、自由に全国の医療機関を選ぶことができます。
もちろん、職業や所得などが理由で治療が断られたりすることもありません。
自己負担は原則3割
出典:全国健康保険協会
には上限がある)も忘れないようにね!
高額療養費制度とは…同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
出典:全国健康保険協会
自己負担限度額は、年齢と収入水準で変わります。
この記事と併せて、「全国健康保険協会」のホームページも参考に必要な時に活用できるよう確認と準備をしてみてください。
・病気やケガになったらどのくらい貰えるのか?
・万が一の時、障害年金はいくら貰えるのか?
・年金はいくら貰えるのか?
公的医療保険で備えられないのは、以下のような場合が考えられます。
- 一家の大黒柱が若くして亡くした
- 相手に大ケガを負わせるほどの交通事故をした
- 火災で自宅が焼失してしまった
このような例については、民間保険を利用して備えるべきですが、それ以上に民間保険に入るのはコスパが悪いと言えるでしょう。
②大きな固定費削減効果が得られるから
2つ目の理由は、固定費削減に大きな効果が期待できるからです。
生命保険文化センターの調査によるこのデータは、生命保険と個人年金保険しか含まれていないですが、医療保険や車両保険などその他の保険を含めると、これらの平均値はもっと高いものとなるでしょう。
③生活水準を高められるから
3つ目の理由は、保険を見直すことで生活水準を高められるからです。
生活費が少なければ少ないほど、資産所得を増やしたり、経済的な自由を手に入れられるスピードも早くなります。
本当に必要な3つの民間保険とは?
ここからは、公的医療保険ではカバーできない稀なケースに備えるための本当に必要な3つの民間保険について解説していきます。
- 火災保険
- 自動車保険
- 掛け捨ての生命保険(※)
(※)自分が死んだら、生活に困る家族がいる場合のみ
発生リスクは低いが、もし起こってしまったら損失が大きくなってしまう主要リスクは、以下をご覧ください。
住宅火災に遭遇する確率 | 自動車事故で人を亡くしてしまう確率 | 40代男性の死亡率 | |
---|---|---|---|
可能性 | (※1)約0.01% | (※2)約0.017% | (※3)約0.0032% |
損失額 | 数千万〜数億円 | 数千万〜数億円 | 数千万〜数億円 |
補足事項 | 死亡時の年齢・年収次第 | 住宅価格・周囲への損害賠償価格次第 | 損害賠償額次第 |
※2「総務省(火災発生件数+世帯数)で算出」
※3「警察庁交通局(交通事故死亡者数+運転免許証保有者数)で算出」
本当に必要な保険①:火災保険
火災保険は、火災や自然災害による建物や家財の損害を補償する保険です。
本来であれば被害時に高額な修理費用などが掛かりますが、火災保険に加入していれば経済的に守ってくれます。
賃貸や持ち家によって異なりますが、見直すポイントは以下の通りです。
- 複数の火災保険の金額を把握する
- 加入している火災保険と比較する
- 安くなる場合は早めに乗り換える
持ち家の場合
まず第一に考える点は、自分の家を所有した際、住宅会社や銀行がおすすめする火災保険に入っている場合です。
使うことがない補償が付いている可能性があります。
そういった不要な補償が付いていると、保険料は高くなりがちです。
火災保険の見直しをしたことがない人は、見直ししててみましょう。
- 業者が指定した火災保険は必ず見直す
- 中途解約しても保険料は返金される
- 割引率が高い10年契約がお得
保険は入れ替わりが激しいため、前提条件によって最適な保険が異なります。
当サイトでは、『KURABEL』一括見積もりサイトがお勧めです。
※「地震保険は必須だ」と案内される場合は、再度見積もり申し込みを行うなどして担当者の変更をご検討ください。
賃貸の場合
仲介業者が指定する火災保険に加入している人が多いのではないでしょうか。
指定された火災保険は補償が薄く、保険料は高い可能性があるため、見直したことのない人は今すぐ見直してみましょう。
- 業者が指定した火災保険なら必ず見直す
- 料金と補償内容の優先順位を決める
当サイトでは、以下のサイトを推奨しています。
お部屋を借りるときの保険は、日新火災海上保険株式会社が運営する賃貸住宅専用の保険です。
年間3,500円からと、格安で保険に入ることができ、補償も必要最低限はついてくるので安心です。
スマート賃貸火災保険は、損害保険ジャパン株式会社と100%子会社のMysurance株式会社の賃貸住宅専用の保険です。
補償がしっかりしているタイプですが、自動車保険など他の保険の特約で個人賠償責任補償に加入されていない場合は、ベーシックプランの加入が必須です。
その他、一括見積もりを行う場合、保険スクエアbang!がお勧めです。
本当に必要な保険②:自動車保険
- 自賠責保険(強制加入)
- 任意保険(任意加入)
自賠責保険と任意保険
◎自賠責保険(強制加入)…死亡事故時は3,000万円、傷害による損害時は120万円まで被害者に支払われる
◎任意保険(任意加入)…事故により死傷させてしまい、相手側の自動車などを損害させてしまった時のための『対人対物保険』と故障してしまった自分の自動車の修理代が保険から出る『車両保険』
自動車保険の等級制度
等級制度とは…事故を起こしていない人は、だんだん保険料を安くする代わりに、事故をした人は保険料が高くなるというもの。
等級は1〜20まであり、基本的に、6等級からスタートとなり、1年間無事故で保険を使わない場合、20等級になるまで早くとも14年かかります。
その理由としては、車の時価は毎年20%ずつ下がる上に、業者用の安い価格で見積もりをされてしまうからです。
車両新価特価
もしも、自動車の盗難に遭ったり、物理的に全損してしまった場合についてですが、新車の価格に相当する保険代は絶対に出ることはありません。
車両保険に入らないことで、万が一の事故で修理費が払えないと困る人もいるでしょう。
しかし、最低限の修理費用を貯金してから車を購入するようにすれば、毎月車両保険に支払うお金を貯金に回すことができます。
本当に必要な保険③:生命保険
掛け捨て生命保険が必要なのは、子育て世帯のみで、万が一に備えて、家族の生活費を残しておく必要があるからです。
掛け捨ての生命保険なら、毎月2,000~3,000円程度の保険料で、もしもの時にも十分な保障を受けられます。
メットライフ生命「スーパー割引定期保険」
定期保険でおすすめサイトは、メットライフ生命の「スーパー割引定期保険」です。
その理由は、非喫煙優良体なら保険料が最安クラスだからです。
ちなみに定期保険とは、以下のような保険です。
- 保険期間が決まっている
- 契約期間内に死亡した場合や高度障害状態になった場合に、保険金が支払われる
FWD生命「FWD収入保障」
収入保障保険のおすすめサイトは、FWD生命の「FWD収入保障」です。
その理由は、非喫煙優良体なら保険料が最安クラスだからです。
収入保障保険には、3つの特徴があります。
- 生命保険の1つである
- 保険金は分割で支給される
- 年齢ごとに支給額は減少する分保険料が安い
アクサダイレクト「働けないときの安心」
就業不能保険のおすすめサイトは、アクサダイレクトの「働けないときの安心」です。
理由は、割安でありながら、精神疾患もある程度カバーしてくれるからです。
解約しても問題ない8つの保険
ここからは、解約しても問題のない8つの保険について解説していきます。
もし、加入してしまっている保険があれば、解約して固定費の削減を行いましょう。
- 医療保険
- 貯蓄型保険
- 個人年金保険
- 学資保険
- 民間の介護保険
- ペット保険
- 地震保険
- 外貨建て保険
解約すべき保険:①医療保険
前述しましたが、病気やケガには、公的医療保険を活用しながら、貯金で備えた方がコスパが良いです。
考えられる3つの場面に分けて考えてみましょう。
高額な医療費が掛かる場合
例えば、300万円の医療費が掛かる場合、3割の90万円が必要だと認識している人がいますが、これは間違いです。
病気やケガで長期間働けない場合
病気やケガでも補償制度があり、休業補償給付や傷病手当金を利用すれば、長期間働けなくても給与の6~8割を国が補償してくれます。
障害を残った場合
もし仮に、障害が残って仕事に復帰できない場合でも、障害年金を貰うことができます。
障害年金を貰うための条件は、以下の通りです。
- 初診日を証明できること
- 初診日に国民年金や厚生年金に加入しており加入期間の3分の2以上、保険料を納めていること
- 障害認定日に障害状態であること
これらのことから、病気やケガは公的医療保険と貯金で備えられるため、医療保険は必要ありません。
解約すべき保険:②貯蓄型保険
基本的に、掛け捨ての生命保険と割高の投資信託がセットになった保険です。
この記事をご覧になられている人に知っていただきたいのは、保険と投資は混ぜてはいけないという事です。
万が一の病気やケガに備えたいのであれば、安い保険料で十分な保障が得られる掛け捨ての生命保険に加入し、お金を増やしたいのであれば、優良な投資信託や株式を自分で購入するようにしましょう。
解約すべき保険:③個人年金保険
個人年金保険は、老後に備えて自分で積み立てていく年金のことですが、利回りが低すぎる上に、インフレに対応していないことから解約すべき保険の1つとして挙げられます。
国民年金 | 個人年金保険 | |
---|---|---|
形態 | 終身年金 | 有期年金 |
利回り | 1.6%~2.5% (※) | 0.5%前後 |
インフレ対応 | あり | なし |
税優遇 | 掛け金が所得控除 | 掛け金または一部が所得控除 |
解約すべき保険:④学資保険
将来のために教育資金を貯めるのであれば、貯金で備えましょう。
保険では元本割れや不払いの可能性があり、利回りが低いのに保険会社に手数料を支払わなければいけません。
元本保証されている預金や手数料の低い投資信託や株式を運用するようにしましょう。
解約すべき保険:⑤介護保険
介護と聞くと、莫大なお金が掛かりそうなイメージがありますが、介護における金背的なリスクも国からの介護保険と貯金で備えましょう。
解約すべき保険:⑥ペット保険
ペットの病気やケガは、可能性と損失リスクを考えると貯金で備えた方がコスパがいいです。
- 保険適用外の傷病が多い
- 終身保険ではないので更新を切られることがある
ここで1つ参考例を挙げてみます。
◉一生で掛かる医療費の平均額
犬(平均年齢13歳)…約72万円
猫(平均年齢15歳)…約53万円
◉一生が掛かる保険料の平均値
参考:犬の場合(犬種によっても異なるが)
1~15歳まで加入して72万5千円かかる
つまり、105万円くらいの医療費が掛からないと元が取れないという事です。
解約すべき保険:⑦地震保険
地震保険は、日本に住む多くがが加入していると言われている保険の1つで、火災保険では保障されない地震や津波の損失リスクに備えるためのものです。
出典:政府広報オンライン
地震保険は、全損・大半損・小半損・一部損の4種類に分類し認定が行われます。
一部損の場合は、時価総額の約5%しか保険金が受け取れません。
基本的に、地震保険は火災保険とセットで加入する人が多いですが、最近戸建てを購入して多額のローンが残っている人は検討の余地があります。
解約すべき保険:⑧外貨建て保険
控えめにお伝えして、外貨建て保険や変額保険は、貯蓄型保険と同様にコスパの悪い商品です。
業者側から元本保証や高利回りのセールストークをされても、為替変動による元本割れリスクがある上に、業者側に抜かれる手数料でコスパが良くないことを覚えておきましょう。
まとめ
今回は、保険の見直しをするべき理由や本当に必要な保険、今すぐ解約するべき保険について解説しました。
- 無駄な出費だから
- 大きな固定費削減効果が得られるから
- 生活水準を高められるから
日本の公的医療保険は非常に充実しており、不要な保険を解約することで、毎月の固定費を引き下げることができます。
また、厚生年金加入者で、月に5,000円以上の保険料を支払っているのであれば、「本当に必要な保険」と「解約しても問題ない保険」を参考に、見直しを行ってみてください。
- 火災保険
- 自動車保険
- 掛け捨ての生命保険
- 医療保険
- 貯蓄型保険
- 個人年金保険
- 学資保険
- 民間の介護保険
- ペット保険
- 地震保険
- 外貨建て保険
この記事をご覧いただいた皆さんが、もし、お金に困っているのであれば、それは知らなかったことが積み重なっているだけですので、少しずつ知識を身に付けて、少しでも、副業や投資にお金が使えるようにしてみてください。
それでは、次回の記事もお楽しみしてください。