- 新NISAの基本的な仕組み
- つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- 非課税限度額の活用方法
- 初心者向けおすすめの投資信託とETF
- 資産運用におけるリスク
- おすすめの証券会社
この記事では、新NISAの仕組みをはじめ、非課税限度額の活用方法も含めて、長期的かつ効率良く資産形成していくためのポイントを解説していきます。
記事の目次
新NISAの仕組みとは?
新NISA(=新しい少額投資非課税制度)は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つに分かれており、年間の投資枠や非課税限度額が従来よりも拡大されました。
さらに、過去にNISA口座を持っていても切り替える必要がなく、1つの口座で複数の投資法品を運用できる点も新NISAの特徴です。
早速、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いについてみていきましょう。
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
出典:三菱UFJ銀行
◉つみたて投資枠(=旧つみたてNISA)とは…低リスクで長期的に資産を積み立てることができる枠です。
◉成長投資枠(=旧一般NISA)とは…より高リスク・高リターンを目指した枠です。
つみたて投資枠で注目の商品TOP3
①iシェアーズ 米国株式(S&P500)
この銘柄の10年利回りは「15.41%」で、アメリカを代表する500銘柄で構成された上場信託です。
②フィデリティ・米国優良株・ファンド
この銘柄の10年利回りは「14.51%」で、アメリカを代表する企業が多く含まれ、個別銘柄のリサーチに基づく厳選されたポートフォリオが特徴です。
③eMAXIS NYダウインデックス
この銘柄の10年利回りは「13.87%」で、アメリカのの代表的な株価指数であるダウ・ジョーンズ工業株30種平均(NYダウ)に連動するインデックスファンドです。
※2014年10月〜2024年10月の約10年間の成績を参考にピックアップしています。
成長投資枠で注目の商品TOP3
①野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
この銘柄の10年利回りは「27.15%」で、世界の主要な半導体関連企業に特化して投資するアクティブ型の投資信託です。
②米国NASDAQオープンBコース
この銘柄の10年利回りは「18.78%」で、アメリカのNASDAQ市場に上場している企業に幅広く投資するアクティブ運用型の投資信託です。
③net WINGSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)
この銘柄の10年利回りは「18.37%」で、世界の主要なテクノロジー関連企業に投資するアクティブ運用型の投資信託です。
※2014年10月〜2024年10月の約10年間の成績を参考にピックアップしています。
新NISAの非課税限度額について
2024年1月から導入された新NISAでは、非課税枠が大幅に拡大され、最大1,800万円までの投資が非課税で行えるようになりました。
成長投資枠では、最大1,200万円まで、つみたて投資枠では、最大600万円までの投資が非課税となります。
新NISAにおける非課税限度枠の活用事例
💡夫婦2人分の非課税枠は『最大3,600万円』💡
例えば、夫婦で新NISAを利用したい場合で考えてみます。
夫は、つみたて投資枠に毎月10万円を積み立てをし、年間で120万円を投資します。
この場合は、5年間で600万円の非課税枠を使い切ることができます。
さらに、成長投資枠では、年間240万円を投資すると、5年間で1,200万円の枠を使い切ることになります。
これで、合計1,800万円の非課税枠を活用することが可能です。
どのようなビジネスや投資であっても、利益を100%保証してくれる投資商品は存在しません。
しかし、副業や投資の初心者にとっては、何を選べばいいのか分からないのもまた事実。
この記事では、特に副業や投資の初心者向けに、コストの低さやリスクの低さ、他と比べて運用実績の高い商品に絞って3つ紹介していきます。
どんな商品を選べばいいの?
副業初心者や投資初心者で、少額から始めてコツコツ積み立てたい、比較的に手数料が安い商品を選びたいと考えている場合は、投資信託が適しています。
一方で、ETFは、自分のタイミングで取引したい、運用コストを抑えたい方に向いている傾向にあります。
おすすめの投資信託
①eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
この商品は、新NISAのつみたて投資枠で非常に人気の高い投資信託です。
比較的、低コストでの運用が行われ、信託報酬と言われる、いわゆる運用元に支払う手数料は「0.09372%」と非常に安いです。
年間のリターンは、およそ「+21.16%」です。
市場全体の動向に連動するため価格変動リスクはあるものの、長期的な目線で見ると、安定したリターンが期待できる商品と言えます。
②eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
この商品は、全世界の株式銘柄に分散投資できる投資信託です。
全世界の経済成長に対してバランスよく投資できるため、比較的リスクを抑えつつも高いリターンが期待できる商品と言えます。
信託報酬も「0.1144%」と低く、安定感のある投資が期待できます。
おすすめのETF
①Vanguard S&P500 ETF(VOO)
この商品は、S&P500指数に連動する有名な米国ETFで、四半期ごとにリバランスを行い、米国の大型株に投資することで安定したリターンを狙えるのが特徴です。
※ETFのリバランスとは、資産運用において、ETFの時価が変動したことでポートフォリオの資産割合が当初の計画から乖離した際に、その割合を最適な状態に戻すことです。
年間のリターンは、およそ「+26.12%」と高い成績で、配当利回りも「1.65%」とインカムゲインを目的とする投資にも向いています。
②Invesco QQQ Trust(QQQ)
この商品は、NASDAQ100に連動するETFで、AppleやMicrosoftなど、時価総額の大きい企業が含まれているのが特徴です。
年間のリターンは、およそ「+54.13%」と非常に高く、成長企業に投資をしたい方には最適な商品です。
SBI証券と楽天証券がおすすめ!
豊富な取扱商品と、多様なポイント制度を活用できるSBI証券、米国取引に強みを持ち、ポイントを使った投資にも強みのある楽天証券。
SBI証券の特徴とおすすめポイント
SBI証券は、国内最大のネット証券会社で、特に取扱商品の数が豊富である点が特徴です。
さらに、「Vポイント」や「dポイント」「Pontaポイント」などを選択してポイントを貯めることができます。
新NISAにおいても、取り扱い商品の数も豊富で、自由度の高いポートフォリオを組むことができます。
また、投資信託保有残高に応じてポイントが付与される「投信マイレージサービス」は、対象銘柄が多く、年率0.25%までのポイントが貯まる可能性があります。
楽天証券の特徴とおすすめポイント
楽天証券は、「楽天経済圏」を活用した投資することができ、特に楽天ポイントを利用して投資ができるため、初心者でも気軽に始めることができるネット証券です。
さらに、楽天カードを使って投資信託を行うと、楽天ポイントが1%の還元率で貰うことができます。
売買手数料が安く、米国株に楽天ポイントを活用した投資も可能です。
どちらを選ぶべき?
SBI証券は商品数や多様なポイント制度に強みがあり、幅広い商品に投資したい方や、長期的な資産形成を重視する方に向いています。
一方、楽天証券は、楽天ポイントの利用やクレジットカード積立を活用したい場合や米国株投資、ポイント投資に興味がある方に最適です。
リスク分散と複利効果について
新NISAを始める上で知っておかなければいけないことは、『リスク分散』と『複利効果』についてです。
必ず儲かると断言できる投資商品は存在しませんが、しっかりとリスクを把握した上で、期待値の高い商品を長期的に運用していくことで、大きな資産に変えられるチャンスがあるのは確かです。
それでは、さっそく見ていきましょう!
リスク分散とは
リスク分散(分散投資)は、一つの資産や固定の商品に集中して投資をするのではなく、複数の異なる資産や商品に分けて投資を行うことでリスクを軽減させる手段のことです。
特定の市場の変動に強く依存せず、損失を抑えることができます。
以下は、ダイヤモンドオンラインさんの記事で掲載されていた読者さんのポートフォリオです。
参考:ダイヤモンドオンライン
リスク分散のポイントは、異なる性質を持つ投資商品を組み合わせることです。
日本だけでなく、アメリカや新興国の株式、さらにはテクノロジーやエネルギーといった異なる業界にも分散して投資することで、リスクをより効率的に抑えることができます。
複利の効果とは
投資おける複利の効果とは、投資で得た利益を再投資することで、雪だるま式に利益が増える仕組みのことを言います。
さまざまな投資商品に分散投資しつつ、得た利益を再投資することで、複利の効果を最大限に活用できます。
よくある質問(Q&A)
ここでは、新NISAを始める際に多くの人が抱くことをまとめてみました。
Q.新NISAの非課税枠はいくらですか?
A.新NISAでは、年間の非課税枠は「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を合わせて360万円です。生涯での非課税枠は1,800万円です。
Q.つみたて投資枠と成長投資枠はどう違いますか?
A.つみたて投資枠は少額の長期積立向け、成長投資枠は株式やETFなどの成長性の高い資産に投資できます。
Q.新NISAの非課税期間はいつまでですか?
A.新NISAは無期限で非課税枠を利用できます。従来のNISAと異なり、非課税期間に制限はありません。
Q.新NISAの口座はどこで開設できますか?
A.新NISAの口座は、主要な証券会社や銀行などの金融機関で開設可能です。当サイトのおすすめは、SBI証券や楽天証券が人気です。
Q.新NISA口座を開設するにはどれくらい時間がかかりますか?
A.一般的に、口座開設には1~2週間ほどかかりますが、利用する金融機関によって異なります。
Q.新NISAではどんな商品に投資できますか?
A.新NISAでは、投資信託、株式、ETFなどに投資できます。つみたて投資枠では主にインデックスファンドが推奨されています。
Q.旧NISAから新NISAへの移行は自動ですか?
A.旧NISAから新NISAへの移行は自動ではなく、手続きが必要です。投資していた資産も異なる扱いとなるので確認が必要です。
Q.非課税枠を使い切れなかった場合どうなりますか?
A.未使用の非課税枠は繰り越しできません。その年に使い切れなかった枠は消滅します。
Q.配当金も非課税になりますか?
A.新NISAの成長投資枠で得た配当金も非課税で再投資が可能です。
Q.新NISAで損失が出た場合どうなる?
A.新NISAでは、損失を出しても他の課税口座との損益通算や繰越控除ができません。
まとめ
今回は、『新NISAで資産形成を始めるための完全ガイド』について解説しました。
新NISAでの資産形成は、税制優遇を活かしながら効率的に資産を増やすための強力な手段です。
この記事では、新NISAの基本的な仕組みから、非課税枠の活用方法、リスク分散による安全な運用、複利効果を最大限に引き出すためのポイントまでを解説しました。
新NISAを最大限に活用し、より良い資産形成を始めましょう。
適切な準備をすれば、将来に向けた経済基盤を築くきっかけにしていただけると嬉しいです。